殺人未遂の疑いで逮捕されたのは、現場から3キロほど離れた所に住む無職・矢口雄資容疑者（46）。 警察によると、1月22日午後8時6分頃、長野市南千歳の「ステーションビルMIDORI」北側歩道上で、女性（当時46歳）に対し、殺意をもって背中を包丁のような刃物で突き刺すなどし、全治1週間のけがを負わせた疑いがもたれている。 事件では他に2人が刺され、いずれも長野市に住む会社員の49歳の男性が亡くなり、37歳の男性は重傷を負った。 捜査本部の会見によると、防犯カメラの追跡、聞き取り、フリーダイヤルへの情報など捜査を積み重ね、容疑者の犯行を特定して逮捕に至ったという。中でも防犯カメラのリレー捜査が決め手となったという。 26日朝、捜査員が容疑者の自宅に踏み込んだ際には、暴れたりせず、逮捕に応じたという。 容疑者の自宅近くの住民は「今朝、7時すぎくらいにバーンって大きな音がした。まさかこんな近くに犯人がいるなんて驚いた、捕まって良かった」と話した。

49歳男性は胸と背中の2ヵ所を刺されたことによる失血死で、胸の刺し傷は心臓まで達していたという。 重軽傷を負った2人は当時、並んで路線バスを待っていて、背後から無言で立て続けに襲われたとみられている。 警察は刺された男性2人についても、容疑者の犯行とみて調べを進めている。

亡くなった男性と20年ほど前に同じサッカーチームに所属していた男性は「本当に優しい人、捕まってほっとしています。本当に悔しい」と語った。 現時点で犯行に使われた凶器は見つかっていない。また、容疑者は現場から徒歩で立ち去ったとみて捜査を進めている。容疑者は一人暮らしとみられるという。 事件発生から5日目。 地域に広がった不安は一旦は収まりそうだが、なぜ次々と人を襲ったのか、動機などの解明が待たれる。 （長野放送）

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