韓国大統領逮捕の高捜庁と警察 裏で制した警護庁との”心理戦”

動画で国民向けの談話を出した尹錫悦大統領=ソウルで2025年1月15日、韓国大統領府提供・聯合AP

韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領による「非常戒厳」の宣布を巡り、高官犯罪捜査庁(高捜庁)と警察などの合同捜査本部は15日、内乱などの容疑で尹氏を逮捕した。今月3日に最初の逮捕状執行を試みた際には大統領警護庁に阻止され、約5時間半で断念する失態を演じた。しかし、今回は懸念された警護要員による抵抗もなく約6時間で執行に至った。何が違ったのか。

明らかな迷走

高捜庁は1度目の失敗後、裁判所から発付された逮捕状の期限日を迎えた6日になって警察に逮捕状の執行を一任すると表明。警察が「法的に問題がある」としてこれに難色を示し、捜査機関の間に不協和音が起きるなど、誰の目にも迷走が明らかだった。

しかし、高捜庁と警察は裁判所から7日に2度目の逮捕状の発付を受け、警察が一定の主導権を握る形で協力態勢や作戦を練り直した。

高捜庁は、1度目の逮捕状の期限を7日と公表したため、6日の期限日に打つ手がなく、追い込まれた形となった。そこで…

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