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レッドカーペットで事件を起こしてくれたのは、カニエ・ウェストとビアンカ・センソリ。初めて揃ってレッドカーペットに現れた。カニエはタイ・ダラー・サインとのコラボ作「Carnival」で最優秀ラップソング賞にノミネートされていたものの、2人が授賞式に来ることは事前に明らかにされていなかったよう。報道陣からも驚きの声が。
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とはいえマスコミをさらに驚かせたのはここから。ビアンカはきていたファーのロングコートをおもむろに脱ぎ始めると……。
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シアーなミニドレスだけに。ドレスの下に何もつけていなかったビアンカは、ほぼ全裸という姿でカニエと手を繋いでレッドカーペットを去っていった。
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もう1組注目をレッドカーペットを賑わせていたのが、ジェイデン&ウィロウ・スミス姉妹。父ウィル・スミスがあのアカデミー賞の平手打ち事件以来初めて、公の場所でプレゼンターを担当、昨年亡くなったクインシー・ジョーンズへのトリビュートパートに登場することから、サポートに駆けつけたよう。しかしウィル以上に注目を集めたのがジェイデンの個性的なかぶりもの、もといヘッドピース。制作したクリエイターのAbodiによるとトランシルバニアの城をモチーフにしているという。まさにジェイデン in the Houseといったところ。
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妹のウィロウも負けてない。にっこり笑った瞬間に前歯がギラリ。中央の歯についた緑を見た人からは「海苔?」「ほうれん草?」と怯える声があったとかなかったとか。もちろん全部グリルなので安心して。
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今年の授賞式のオープニングを飾ったのは、今年初めに発生した山火事で甚大な被害を受けたロサンゼルスへのトリビュート。メンバーのテイラー&グリフィン・ゴールドスミスもスタジオや家を焼失したバンド、ドーズを中心にジョン・レジェンド、セント・ヴィンセント、シェリル・クロウ、ブリタニー・ハワード、ブラッド・ペイズリーがステージに登場。ランディ・ニューマンのクラシックソング「I Love L.A.」を熱唱した。今回の授賞式では視聴者からも山火事の被災者への寄付金を募っていたグラミー。ロサンゼルスへの愛のこもった幕開けとなった。
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今回のグラミー賞では最優秀ポップアルバム賞に加え、ポップソロパフォーマンス賞も受賞したサブリナ。彼女のキュートさ&パワフルさが詰まったステージを見れば、賞の結果に誰もが納得するはず。
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最優秀ラップアルバム賞を受賞したのはドーチー。プレゼンターのカーディ・Bからトロフィーを受け取ると「この賞は1989年に始まりました。3人の女性が受賞しています。ローリン・ヒルとカーディ・B、そしてドーチーです」と自分が受賞した意味の大きさについて語った。スピーチでは同じアフリカ系の女性たちへの力強い言葉も。「黒人の女の子たちがいることを知っています。私はあなたに、あなたならできると伝えたい。何だってできる。誰であっても、あなたに固定観念を植え付けさせてはいけない。あなたは今あなたがいる場所に必要とされている。私がその証です」。ドーチーはステージでパフォーマンスも披露、「Catfish」と「Denial Is a River」で観客を圧倒。この賞に文句なくふさわしいことを改めて証明した。
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最優秀カントリーアルバム賞を受賞したのはビヨンセ。ちょうど15年前にアルバム『Fearless』でこの賞を受賞したテイラー・スウィフトがプレゼンターを務めた。テイラーからトロフィーを受け取ったビヨンセは「これは本当に予想外。何年経っても自分の愛していることができるなんて」と驚きを口にした。
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昨年11月に開催されたカントリー・ミュージック・アワードではノミネートゼロという酷い扱いを受けたビヨンセ。「このアルバムを受け入れてくれた素晴らしいカントリーミュージックのアーティストたちにお礼を言いたい」「私はジャンルというのは、アーティストとしての私たちをその場に引き留める暗号のようなものだと思う」。そのジャンルにとらわれずに初めてカントリーのアルバムをリリースしたビヨンセ。それを受け入れたグラミー賞へ、感謝の言葉を述べた。ちなみにこの時点ではファンからは「カントリーアルバム賞が取れちゃったということは、最優秀アルバム賞はまた駄目ってこと?」と悲痛な叫びも。
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サブリナ・カーペンター、ドーチー、ベンソン・ブーン、シャブージーといった超強敵を押しのけて新人賞を受賞したのはチャペル・ローン。マイクの前でノートを広げると「もし私がグラミー賞を受賞し、音楽界で最もパワフルな人々の前に立つことができたら、こう言おうと自分に言い聞かせていました」と語り始めた。「レーベルやアーティストから何百万ドルもの利益を獲得している業界に対し、特に発展途上のアーティストに生活できるだけの賃金と健康保険を提供するよう要求しようと」。
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「レコードレーベルはアーティストを大切な従業員として扱い、生活できる賃金と健康保険、保護を与える必要があります」。チャペルは今回のステージで「Pink Pony Club」を披露、パフォーマンスでも会場のセレブたちの大歓声を浴びたが、このスピーチにも大きな拍手が起きた。
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賞の中盤でサプライズゲストとして登場したのは、なんとザ・ウィークエンド。彼は2021年にグラミー賞の選考の不透明さを指摘、多様性に欠けていることを批判。「グラミー賞は腐敗している」と言い切り、今後自分の作品をグラミー賞の候補の対象として提出しないことを宣言した。
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今回授賞式の中盤ではグラミー賞を主催するレコーディングアカデミーのCEO、ハーヴェイ・メイソン・ジュニアがステージに登場し、この数年間アカデミーが変革に取り組んできたことをアピール。新たな会員を増やし、女性や非白人のメンバーの比率が上がっていることを報告した。そしてサプライズゲストとしてザ・ウィークエンドを紹介! ザ・ウィークエンドはマントをまとって登場すると無数のダンサーたちを従えてニューアルバム『Hurry Up Tomorrow』から「Cry for Me」をパフォーマンスした。まさにこれはザ・ウィークエンドとアカデミーの和解。アカデミーが確実に変革していることが実証された、歴史的瞬間といえそう。
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昨年リリースしたコラボ作「Die With a Smile」が大ヒットしたレディー・ガガとブルーノ・マーズ。2人がステージでパフォーマンスを披露することが決まったときはこのナンバーを披露するのではないかと言われていたが、急遽変更。山火事で被害を受けたロサンゼルスへの愛を込めて、1960年代に人気を集めたフォークグループ、ママス&パパスの名曲「California Dreamin’」を熱唱した。
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最優秀ラテンポップアルバムを受賞したのは、この日が48歳の誕生日だったシャキーラ。プレゼンターのジェニファー・ロペスから祝福されたシャキーラは「この賞をこの国にいる移民のブラザー&シスターたちに捧げたい。みなさんは愛されています。みなさんはそれに値します。私はみなさんたちと闘っていきます」とコメント。トランプ大統領の不法移民取り締まり政策で揺れる、主にラテンアメリカからの移民のコミュニティにメッセージを送った。「そして家族のために毎日一生懸命働いている女性たちにも。みなさんは真の意味で貪欲な女性(She Wolves)です。ですからこの賞はみなさんのためのものでもあります」。
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賞のフィナーレを飾る最優秀年間アルバム賞のプレゼンターとして登場したのはロサンゼルス郡の消防士たち。山火事を消し止め、住民を救出するために命を賭けて闘った消防士たちをセレブたちがスタンディングオベーションで称えた。
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その消防局のチーフとキャプテンが授章式のフィナーレを飾る年間最優秀アルバム賞を受賞したのはビヨンセ。これまで4回ノミネートされていたが、これが初の受賞となる。あまりにも逃してきたことから、ジェイ・Zも含めたファン&サポーターから「ビヨンセには小さな賞しか与えない」「人種差別だ」という声も上がるほど。消防士からトロフィーを受け取ったビヨンセは「私たちの安全を守ってくれる消防士たちに感謝し、謝意を表し、賞賛したいと思います」と話し始めた。。
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そして「私はとても満たされ、とても光栄に思います。グラミー賞、すべてのソングライターとコラボレーター、プロデューサー、頑張ってくれた全ての人に感謝したい。そしてこの賞をミズ・マーテルに捧げたい」とコメントした。ミズ・マーテルとはカントリーミュージックの分野で初めて成功したアフリカ系女性アーティスト、リンダ・マーテルのこと。「私たちはこれからも前進し続け、扉を開いていきたい。本当にありがとう」。