AI産業の競争構図が変わるか 中国「ディープシーク」が与えた衝撃

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サンフランシスコ=五十嵐大介 奈良部健

スマホの画面に映し出されたディープシーク(左)とチャットGPTのアイコン=AP

低コストで高性能の人工知能(AI)を開発した中国企業「ディープシーク」の技術に、米シリコンバレーではショックが広がる。巨額の投資で性能向上を競ってきたAI産業。その前提が変われば、米中の競争の構図にも影響を与えうる。

「AIのスプートニク・モーメントだ」。米著名投資家マーク・アンドリーセン氏は26日、X(旧ツイッター)にそう投稿した。東西冷戦下で旧ソ連が世界初の人工衛星スプートニクを打ち上げ、米国に衝撃が広がった歴史と重ねた。

ディープシークが昨年末に公開したAIモデル「V3」の論文によると、コーディングや数学の一部の指標で、オープンAIが昨年公開した「GPT4」の性能を上回ったという。米国のアップルのアプリ配信ストア「アップストア」では、27日時点でディープシークが無料アプリのダウンロード回数で対話型AI「ChatGPTチャットGPT)」を抜いて首位となった。

特に驚きをもって受け止めら…

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五十嵐大介

サンフランシスコ支局長兼編集委員

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テクノロジー、経済、グローバリゼーション

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