相棒は双眼鏡:キャリーオーバーで熱い「WIN5」=井内利彰さん

相棒は双眼鏡

毎日新聞 2025/1/23 20:13(最終更新 1/23 20:13) 1081文字

昨年のダービー馬であるダノンデサイル=2025年1月21日、井内利彰さん撮影

競馬に興味はあるが、馬券はGⅠくらいしか買ったことがない。そんな方にはきっとなじみのない「WIN5」が今週は熱い。

対象5レースの1着馬をすべて的中させなければいけないという非常に難解な馬券だが、19日のWIN5が「的中者なし」でキャリーオーバーとなった。払戻金額は、約4億5000万円に上った。

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先週の対象となった中山9レースと中京10レースは、単勝で2番人気と1番人気が勝利したためここまでは平穏な結果。ただ、中山10レースでは単勝14番人気が勝利したため、的中票数は約69万票から971票まで減った。

中京11レースの日経新春杯は単勝4番人気が勝ち、残り77票。最後の中山11レースの京成杯で、ある程度人気の馬が勝利すればキャリーオーバーにはならなかったのだが、単勝11番人気が勝利したため、残り票数は0になった。

人気がない馬を当てた方が配当が高くなる、というのは通常の馬券。WIN5の場合は、人気で決着したとしてもキャリーオーバーした分が今週の払い戻しに乗っかってくると思えばお得になる。

対象5レースを1頭ずつ選んで馬券を買った場合、組み合わせは1通りなので100円で済む。例えば2頭ずつ選べば32通り。1頭にするか2頭にするかは大きな差ではないように思うが、5レースもあるから点数が増えるというのがWIN5の難しさである。

2024年のWIN5で最も安い配当だったのは、セントライト記念が対象レースだった時の1万140円だ。これは計4レースで1番人気が勝利し、残りの1レースは2番人気が勝利した。

同じような1番人気4頭、2番人気1頭で配当2万600円という桜花賞が対象レースだった週もある。また、オークスが対象レースだった週は1番人気の勝利は1頭だったが、2番人気の勝利が4頭で配当は43万40円。1、2万円の配当はさほど魅力がなくても、40万円を超えれば「おっ」と思える。

そう考えると、あまり深く考えずに1番人気と2番人気で32点を買ってみるのもいいし、じっくり考えてみるのもよし。もちろん私も今週のWIN5は購入予定だ。対象レースの最終関門、26日のアメリカジョッキークラブカップは、昨年のダービー馬であるダノンデサイルとレーベンスティールの2頭にしてみようと思う。(競馬ライター)

いうち・としあき

1976年生まれ。東大阪市出身。高校の同級生の影響で競馬に興味を持った。92年の菊花賞(GⅠ)を自身と同じように小柄なライスシャワーが制し、その魅力に取りつかれた。大阪経大卒業後、競馬予想サイトの運営会社勤務を経て、フリーライターに。

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