関東の雪のピークはあす2日(日)明け方から昼前にかけて(杉江勇次) – エキスパート – Yahoo!ニュース

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

雨、みぞれ、雪の予想(ウェザーマップ)

予想天気図(ウェザーマップ)

あす2日(日)節分は、関東地方で降雪予想となっていますが、これまでは朝に降るのか、午後に降るのか、ほとんど降らないのか、計算によってまさにバラバラの状態で、予想は困難を極めていました。ただここにきて、ようやくおおまかにそろってきた感じです。

上図はあす2日(日)午前9時の予想天気図です。これまで主力とみられていた1の南岸低気圧はやや関東から離れ、南寄りをお辞儀傾向で進むため、この降水域の関東への広がりは押さえられる格好です。ところがその北側に発生する2の小低気圧に伴う降水域が昼頃にかけて関東へ広がり、上空1500メートル付近の下層寒気も残っているため、平地でもみぞれや雪となる所が多い予想です。

明け方から昼前にかけて雪が降りやすい

雨、みぞれ、雪の予想(ウェザーマップ)

関東地方では、あす2日(日)未明から降水域が広がり、明け方から朝にかけて、山沿いはもちろん、多摩や埼玉以北の平地でも雪になる所が多いでしょう。東京23区では、埼玉あるいは多摩寄りの板橋区、練馬区、世田谷区あたりではみぞれとなる予想です。ただ午前9時を過ぎる頃から次第に雨よりに変わるとともに、昼頃にほぼ終息する予想となっています。

平野部の予想降雪量は1センチ未満

予想降水量と予想降雪量(ウェザーマップ)

上述した通り、あす2日(日)昼前にかけて、雪の範囲は広がるものの、総降水量は少なく、平地のほとんどの所で、2ミリから5ミリ程度の予想です。このため雪となっても、弱い雪が主体となるため、平地では1センチ以上の降雪量はほとんど計算されていません。ただ降水量が増えてくる場合や地上の気温が予想よりも下がった場合などは、それに伴い、降雪量が増えてくる可能性があります。

気象庁がきょう1日(土)夕方に発表した予想降雪量は以下の通りです。

きょう1日(土)18時からあす2日(日)18時まで、多いところ。

箱根から多摩や秩父にかけて 10センチ

関東南部の平地(23区含む) 3センチ

関東北部の平地 2センチ

つまり、コンピュータの計算上よりも、降雪量は増えるのではないかという見方で、さらに先程の気象条件がより悪化した場合は、東京地方に大雪警報が発表される可能性も示唆されています。(早期注意情報「中」発表中)

もし気温が1度未満となり、雪になった場合、1ミリ程度の降水量が1センチ程度の降雪量となり、わずか10ミリ程度の降水量(少し水たまりができる程度)が10センチ程度の降雪量に達する場合があります。雪の降る時間帯の計算は、これまでよりはそろってきたとはいえ、関東の雪は降り出してから降り終わってみないと分からない最難関の予報でもありますので、あす2日(日)午前中は雪の降り方に、十分ご注意ください。

杉江勇次

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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