新横綱 豊昇龍 記者会見の一問一答 | NHK

【豊昇龍】

Q.入門から7年でつかんだ横綱の座。ここまでを振り返って。A.いろいろあって、今までの場所でやってきたことが全部勉強になったかなと思います。負けたときに悔しい、勝ったときにうれしい。そのことがたくさんあってここまできたので。しっかりこれからも、今までより何倍も稽古しなくちゃいけないなと自分で今感じています。

Q.昇進につながるきっかけとなったことは。

A.去年、体のけがが何回もあったので、そのときに親方の言ってくれたことばが一番気になって。そこからけがを治して、しっかり基本動作の四股、てっぽう、すり足、この3つをしっかりやってきたのが今の結果かなと思います。

Q.基本を大事にして何が変わったか。

A.今までやってきた稽古を信じて場所で相撲取るという気持ちで土俵に上がっていたので、基本動作やって、体の使い方、土俵の感じ方がよくなったかなと思います。

Q.大関9場所での昇進について。

A.ま、いいんじゃないですか。

Q.大関昇進の時との気持ちの違いはあるか。

A.もちろん違いますよね。大関と横綱が違うんで。それくらいに今ちょっと緊張してる。今でも緊張してます。

Q.おじの元横綱・朝青龍と同じ番付に並んだことについては。

A.子どもの時から横綱じゃなくておじさんとして見てたので、それで大相撲に入門してから、やっぱ横綱ってこんなにすごい人なんだって感じて、感動した。それくらいに自分も頑張らなくちゃいけないとその気持ちで今までやってきて、今同じ横綱というところまできて。自分にいろいろ子どものときから、日本の高校に入学させてくれたし、それの恩返しができたなと思ってます。

Q.話はしたか。

A.きのう電話しました。

Q.どんなやり取りがあったか。

A.「よくやったな。これからもう(日本相撲)協会の看板力士なんだから、しっかり考えていきなさい」と言われたので、「しっかりやっていきます」と自分も言いました。

Q.そのことばを聞いてどういう気持ちになったか。

A.もちろんうれしかったです。

【立浪親方】Q.入門7年、当時から振り返って。

A.最初からこの子は強くなると思って入れましたので、大関まではいくと見た瞬間に思ったんですけど、途中けがなんかもありましたけど、見る目は間違ってなかったなと。彼の努力ですけど、入門してくれてありがとうって感じですね。

Q.今の姿を見て。

A.最高です。こんな師匠冥利に尽きることありません。

Q.ここ2場所で何か変わってきた部分はあるか。

A.ありますね。名古屋場所でけがをして、(次の秋場所で)なんとか8勝できた。そのこともすごかったんですけど、8勝できたというか、あのけがでですね。そのあと、いろいろ注意点なんかを2人で話して巡業に送り出して、帰ってきてから、ものすごくパワーがついてきたというか。若い衆も稽古場で「すごい変わったな」とみんなが気づくくらいのパワーを感じたんですね。そのあたりから相撲も前に出るようになって、これは変わったなと。ですから先場所の成績、今場所の成績なんかも、たまたまではなく、努力の結果というか、そういう力を十分出せる人間になったんじゃないかと思います。それがこの結果につながったと思いますね。

Q.初場所では中盤までに3敗して、師匠のことばで気持ちが変わったと言っていたが、どういう思いで見つめていたか。

A.そういうことを言ってくれるのが、彼の人たらしというか、いいところですよね。かわいくてしょうがないです。前半連勝して、これはいくのかなと思いましたけど、連敗とかあり、プレッシャーってすごいと思うんです。僕は見てるだけですけど、彼の横綱挑戦の場所というプレッシャーに打ち勝つというのは、相当なもんだと思うんですが、途中で切り替えられたと、2連敗したときですね。それがまた成長したなと感じるところですよね。そのあと連勝してくれて、最後千秋楽3つ勝って、本当にこの能力はすごいなと改めて感心した。

Q.どういう横綱になってほしいか。

A.相撲で強いのは当たり前なので、これからも精進して強くなるのと、人間的に立派というか、なんて言うんですかね。立派な人間と言われるね、全然素直でいい人間なので、尊敬される人間に私も指導していきたいと思いますし、必ずそうなってくれると思いますし、これから優勝回数もたくさん伸ばしてくれると思いますし、温かく見守ってほしいと思います。

【豊昇龍】Q.師匠のことばをどう聞いたか。

A.感動しました。場所中連敗したときに、僕が暗い顔で帰ってきたみたいだけど、そこで「勝ち負けどうでもいいんで、楽しくやれ。本当に楽しくやればいい」と。そのことばに目が覚めたというか、「俺なんでこんなに考えすぎたのかな」と思って。そこから切り替えて、あしたから楽しんでいこうと。それが一番よかったと思います。

Q.綱とりの重圧、プレッシャーは今までと違った。

A.綱とりってあったし、けど自分は1日一番大事に取っていけば、結果ついてくればいいと思ってやってましたけど、途中で何かわかんないけど考えちゃったんで。それで切り替えて。勝った相撲より、負けた相撲のほうが勉強になったので。こういうことしちゃいけないと頭に入れて相撲取りました。

Q.どんな横綱になっていきたいか。

A.どんな横綱ですか。まだ考えてなかった。しっかりちゃんとした横綱になりたいです。

Q.今まで考えていた横綱はどういう地位か。

A.入門したときから横綱が夢だった。入門したときからてっぺん目指すと言ったし、そのてっぺんに今きて、もっと上のてっぺんを目指して頑張りたい。

Q.あまり目標を口にしないが、これからの横綱としての目標は。

A.確かに自分はあんまり目標は口に出さない人なんですけど、とりあえず横綱として優勝の数をふた桁にしたいなと思います。

Q.新しい横綱像をつくっていきたいという意志が強いのか。

A.もちろんそうですね。人のことまねしたら終わりと思ってるので。誰もまねしない、誰のまねもしないことを1番にして、これが自分だ、これが豊昇龍だというところをつくりたい。

Q.大関のときと同じ口上だったが、違うことばは考えたのか。

A.迷わずに言いましたね。どんなことが起きても、何が起きても、力強く立ち向かうっていうことが自分にとっても1番いいかなと。けがとかあって場所に出るけど、けがあったからこんなことなったって言い訳できないじゃないですか。それとかいろいろ考えて気魄一閃で、そのことばいこうと。

【立浪親方】

A.いろいろ考えてくれたんですよ、後援者の方が。それを見せてどうするって言ったら、すぐ気魄一閃でいきますって。彼らしいなと思いましたね。同じことば選ぶという。

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