ロッテからポスティングシステムでドジャースに移籍し、マイナー契約を結んだ佐々木朗希投手(23)が22日(日本時間23日)、本拠地のドジャースタジアムで入団会見を行った。会見前に契約合意が発表され、背番号「11」のユニホームにも袖を通した。また、決断の理由をMLB担当の竹内夏紀記者が見た―。 朗希が落ち着き払った口調で語る姿を見て、納得できた気がした。「(これからの)2年、こうした状態で迎えられるか、保証はない」。CS初勝利を挙げた昨年10月12日(日本時間)以来、約3か月ぶりの報道陣対応で出た“本音”。2年後、25歳になる26年オフならば、大型契約が見込まれる。周囲から「時期尚早」と否定的な声もある中での挑戦は、「夢」という言葉だけでは、どうも引っかかるものがあった。 将来的な米挑戦の夢をかかえ、鳴り物入りでプロ入り。だがルーキーだった20年開幕前、右肘を肉離れ。165キロの速球は最大の武器だが、“もろ刃の剣”でもあった。常にけがと隣り合わせで、野球ができなくなる“恐怖心”とも闘い続けた。早期の米挑戦には十分な理由だった。 故障がちで、日本ではシーズンを通して先発ローテを守った経験がない。規定投球回に達したこともなく、22年の129回1/3が最多。過酷な日程やローテについて問われ「不安はあるけど、どうにかやっていくしかない」と語ったのは本心だろう。ただ、ド軍先発陣は大谷、山本らメンバーが豊富で充実している。トレーナーやサポートスタッフも潤沢に抱えるチームを、自身にとって最適だと感じたのではないか。 あと2年―。自身の付加価値を高め、周囲を納得させる選択肢もあった。だが、佐々木がプロ入り時から掲げる野望は、サイ・ヤング賞。「自分の定めた目標を信じて、前に進んでいきたい」。だからこそ、迷いはなかったのだろう。決断が正しかったと、夢舞台で証明してほしい。(24年ロッテ担当、現MLB担当・竹内 夏紀)
報知新聞社
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