ジャングリア沖縄 「日本の観光業変える」再建請負人・森岡毅氏が新パークで描く成長戦略

記念撮影に臨む石破茂首相(右から2人目)と刀の森岡毅代表(同3人目)ら=28日午後、東京都千代田区(酒井真大撮影)

沖縄本島北部で計画されている新テーマパーク「JUNGLIA OKINAWA(ジャングリア沖縄)」の7月25日開業が28日、発表された。仕掛け人はユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市)の経営をV字回復させたことで知られ、マーケティング会社、刀(同市)の代表を務める森岡毅氏。沖縄の観光振興を通じた経済成長は石破茂首相肝煎りの地方創生につながるため、地元の期待も大きい。

7月25日に開業する「ジャングリア沖縄」の全体イメージ(ジャパンエンターテイメント提供)

森岡氏はこの日の記者会見で「沖縄は日本の観光産業の変化の起点となる」として、同様のテーマパークの海外展開も目指す考えを示した。会見に同席した首相は「沖縄の観光業発展はGDP(国内総生産)を向上させる上でも極めて重要だ」と述べた。

約700億円を投じるジャングリア沖縄は、沖縄県名護市と今帰仁村(なきじんそん)にまたがるゴルフ場跡地120ヘクタールのうち、約60ヘクタールで展開。世界自然遺産「やんばる」に近く、広大な森林と最新技術を融合させた自然体験型テーマパークを目指す。森の中でリアルな恐竜ロボットに遭遇したり、大型気球に乗って絶景を楽しんだりできる20以上のアトラクションや飲食・物販店もそろえる。

入場料は日本国内在住かどうかで分ける「二重価格」とする。国内在住者は大人の1日券が6930円で、それ以外の大人一般料金8800円より2割ほど抑える。

出資するオリオンビール(沖縄県豊見城市)の村野一社長は「テーマパークを中心とした観光業の活性化は、雇用創出や人材育成にも貢献すると考える。今後はジャングリアとの連携施策も視野に入れ、地域全体の魅力をさらに高める取り組みに尽力する」とコメントした。

同じく出資するデパートのリウボウ(那覇市)は傘下企業がテーマパーク内での物販や飲食の卸事業に関わる計画で、同社の糸数剛一社長は「来場客の満足度を高め、沖縄観光の発展に貢献したい」と話した。(田村慶子)

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