記者会見の冒頭で謝罪する、辞任を発表したフジテレビの港浩一社長(左)と嘉納修治会長=東京都港区のフジテレビで2025年1月27日午後4時4分、藤井達也撮影
<経営責任>
◆嘉納氏 この事態を招いた責任は私ども経営者にある。従って、本日(27日)付でフジテレビ並びにフジHDの会長を辞任することとした。
◆港氏 この度はこのような事態を招いた責任を痛感しており、フジテレビ社長とフジHD取締役を辞任した。私も第三者委員会の調査対象となっており、全面的に協力して、真実の解明と再発の防止、企業風土の刷新に向けて尽力したい。
<当事者の女性に対する対応>
◆嘉納氏 社として、人権に対する意識の不足から十分なケアができなかった。当事者の女性に対し、心からおわび申し上げたい。
◆港氏 女性は長い療養期間を要することになり、希望していた仕事への復帰がかなわなくなった。弊社のこれまでの対応が深い失望を抱かせてしまった。願わくばご本人にお会いして直接おわびしたい。
<17日の会見について>
◆港氏 一部のメディアに限定し、かつテレビカメラを入れない形で行うという判断はテレビ局としての透明性や説明責任を欠くものだった。これまでカメラを向けて疑惑を追及してきた弊社が、カメラから逃げたと言われても仕方がない。メディアの信頼性を揺るがしたことを痛感している。
<第三者委員会の設置について>
◆金光氏 フジHDとフジテレビは23日に臨時取締役会を開き、第三者委の設置を決議した。社内調査のような当事者によるヒアリングのみでは身内による甘い評価に陥る可能性があり、客観性と独立性が担保された調査が必要だと考えた。
第三者委からは、調査報告の提出期限を3月末をめどとしているとの説明を受けている。報告が提出され次第、速やかに公表する。
【経緯の説明】
<女性からの報告を受けた後の対応>
2023年6月にある社員が女性と話をし、事案を認識した。内容から、当事者2人の極めてセンシティブな領域の問題と認識した。何よりも女性の体調面の状況把握と回復が第一と考え、専門医の指導に基づき対応していくこととなった。
女性からは事案を公にせず他者に知られずに仕…