大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」に出演する鉄拳/※ザテレビジョン撮影
1月25日(土) 10:00
【写真】素顔で「べらぼう」に出演する鉄拳 横浜流星が主演を務める大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)。森下佳子が脚本を務める本作は、18世紀半ば、町民文化が花開き大都市へと発展した江戸を舞台に、“江戸のメディア王”として時代の人気者になった“蔦重”こと蔦屋重三郎の波乱と“エンタメ”に満ちた人生を描く“痛快”エンターテインメントドラマ。 「べらぼう」の物語も第3回の放送を終え、蔦重(横浜流星)の吉原への思い、本作りへの思いが加速していく。WEBザテレビジョンでは、蔦重が企画し、西村屋与八(西村まさ彦)と共に出版した「雛形若菜初模様」の絵師・礒田湖龍斎を演じる鉄拳にインタビューを実施。出演への思い、役作りについて語ってもらった。 ■「出たい」気持ちが勝った素顔での大河ドラマ出演 ――大河ドラマ初出演。素顔で演じることへの葛藤はありましたか? 意外と僕、素顔を出していて。「情熱大陸」(TBS系)などでも素顔を出していたので特に問題はなかったです。 ――気にはならなかったですか? 気には…なったんですけど(笑)。もうおっさんだし、あんまり見せたくないなとは思ったんですが、でも“大河”にめちゃくちゃ出たかったのでチャンスだなと思って。 ――“出たい”気持ちが勝ったんですね。 まさに出たい気持ちが勝ちましたね(笑)。 ――ノーメークでいい場合、そうでない場合など、ご自身の中で基準はありますか? 素顔を出してくださいって言われたら、意外と出しますから(笑)。特にこだわりはないんです。もともと父親にバレないためにメークしたんですよ。父がお笑い芸人を嫌っていたので、隠すためにメークをしたのがきっかけだったんです。でももうバレてるので(笑)。周りの人にも、近所の人にもみんなバレてるので何も問題ないんです(笑)。 ――今回の大河ドラマ出演はお父様も喜ばれましたか? 結構照れていましたね。“大河に出るんだ”って言ったんですが、少し半信半疑だったんじゃないかと思います。でもすごく喜んでいると思いますね。僕の周りの人はみんな驚いて、喜んでくれています。 ――素顔でご出演ということがSNSやネットニュースでも話題になりました。反響はご覧になりましたか? 見ました。「べらぼう」公式のXで情報が解禁になったのを見まして。それに書かれていたコメントなどは全部見ました。否定的なことはなかったので良かったです。皆さんいいこと書いてくれていて。“渋い”とか。うれしかったです。リポストしちゃいました(笑)。 ――撮影現場で素顔でごあいさつされた際、共演の方の反応はいかがでしたか? 全くなかったです!(笑)。現場のスタッフさんも皆さん半信半疑の顔をしてましたね。ずっと反応ないな、と思っていて。あれ、人気ないなと(笑)。撮影に入り、最初に絵を描くシーンがあり、2回目にせりふを言うシーンがあったんです。その時に、僕がせりふを言ったら笑いが起きました。鉄拳だったんだって(笑)。そこではっきり“鉄拳だ”と分かったんだと思います。 ■浮世絵の練習を必死でしました ――湖龍斎の浮世絵を練習中、と伺いました。実際に挑んでみていかがでしたか? 僕は普段ボールペンやマジックペンを使っていて、筆で描くことは初めてだったんですが、それでもうまく描けてるかな、と自分で練習していたんです。でも浮世絵の先生がいらして一緒に練習をした時に、あまりの自分の下手さにびっくりして。それから急いで家に帰って細く描く練習をしましたね。 ――やはりペンと筆は違いましたか? 筆はちょっと力を入れるとすごく線が太くなっちゃったり、細くしようとすると線が離れて描けなかったり。その強弱がとても難しくて、とても大変でした。僕は演技も自信がないですし滑舌も悪いので…多分僕に声を掛けていただいたのは“絵を描ける人”ということだったと思うんです。なので絵を描けなかったら呼ばれた意味がないと思って、必死で練習しましたね。初めての挑戦でしたが、すごく楽しかったです。 ――演技が苦手と仰っていましたが、今回出演されてみていかがでしたか? やっぱり苦手です(笑)。でもせりふが短かったので助かりました。せりふが長かったら多分パニックになっていましたね。 ――ご自身の扮装写真をご覧になっていかがでしたか? ベテランな感じがしましたね、あの顔は(笑)。自分でもびっくりしました。こんなに渋いベテランの雰囲気出してるんだ、と思って。実際は全然で、撮影当時もブルブルしてました(笑)。
■横浜流星さんはとにかくかっこいいです ――横浜流星さん演じる“蔦重”との掛け合いはいかがでしたか? 横浜さんはとにかくかっこよかったです! ――撮影は緊張されましたか? 絵を描くことが中心だったのであまり緊張しなかったですね。西村(まさ彦)さんが一緒にいてくださって、すごく和やかな方だったのでありがたかったです。西村さんには毎回いてほしいです(笑)。 ――横浜さん、西村さんとは撮影以外で何かお話されましたか? 撮影以外のことはあまり話せなかったんです。皆さん慣れていらっしゃるので休憩になるとパッといなくなって休憩されていて。僕はずっとスタンバイしていました(笑)。実はサイン色紙も持っていたんですが、もらい損ねてしまいました(笑)。でも最後に3人で写真を撮ってもらいました!“これで最後かもしれないので写真撮ってください”って言って…それは記念になりましたね。 ■せりふが一言だけならオファー受けます(笑) ――パラパラ漫画の作成をピーク時には一日20時間ほどされていたと伺いました。何時間にも渡って描くご経験が今回のお芝居に反映されたことはありますか? 集中力だと思いますね。浮世絵を細かく描く練習も、1時間くらいしたらすごく疲れるんですよ。それでも集中して描いていられたのは、ずっとパラパラ漫画を長い時間描いているからだなと思いました。 ――撮影が始まる前、撮影期間と、すごく忙しかったと思います。リフレッシュ方法や、息抜きでされていたことはありますか? リフレッシュはたくさんありますね。特に夕飯の献立を考えてスーパーに行って、どれが安いかなと見繕って、家で料理を作るのがすごくリフレッシュになりました。 ――今後も、演技のお仕事のオファーがあったら受けたいですか? 一言だけだったら受けます。何でも受けます、一言だったら(笑)。
■第4回、僕もリアルタイムで視聴します! ――初回からご覧になった感想を教えてください。 めちゃくちゃ時間と、手間と、お金が掛かっているなと思いましたね。普段は戦国時代の大河ドラマを見ることが多いんですが、「べらぼう」を見て、セットがすごく凝っているし、役者さんも豪華ですし、さすが放送100年の大河ドラマだなと感じました。そういった作品に出演するということで、プレッシャーもあります。皆、僕がすごく出る(出演する)と思っているので、そんなに出ないよって説明してるんですよ(笑)。横浜流星さんと一緒にずっと出ると思われていて(笑)、本当に一瞬だけなんだって言ってます。そこだけは期待しないでください。 ――出演される第4回はリアルタイムで視聴できそうでしょうか? 視聴します!反響も、見ようかなと思います。リアルタイムで見ているので、悪いことを書かれると凹むので書かないでください(笑)。また、次の鉄拳出演につながるのは視聴者の皆さんのコメントに懸かっていると思うので、鉄拳のこういう役も見たい、などあればぜひ書いてほしいです!通行人でもいいので(笑)。 ■湖龍斎さんに縁やつながりを感じています ――今回「べらぼう」に礒田湖龍斎として出演されての思い、感じたことなど教えてください。 礒田湖龍斎という、江戸時代に絵を描いて、それをお仕事にしていた人がいて。僕も特殊なパラパラ漫画という誰もやっていない絵を描くことを仕事にさせてもらっているので、今回のこの仕事をいただいた時には縁があるんだなと思いました。湖龍斎さんは僕の中では何かつながりがあるんじゃないかって勝手に感じています。浮世絵の先生も湖龍斎が役として作品に出てくるのはすごくマニアックなのでこれが最後だろうって(笑)。もしこの先、湖龍斎さんの仕事があれば、また僕を選んでもらいたいですね。湖龍斎と言えば鉄拳だってなってほしいです。 ――最後に視聴者にメッセージをお願いします。 ハードルを上げないで見ていただきたいです(笑)。僕は本当に絵を描くことだけが取り柄で、それでお声が掛かったと思っています。なので今回僕に出来るのはやはり浮世絵を描くこと。そのことを100%に考えていたので、そこは期待に応えています! 【関連記事】
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