台湾、全ての政府機関でDeepSeek使用を禁止-セキュリティー上の懸念

Bloomberg News

2025年2月3日 16:10 JST

  • 中国発祥を踏まえ機密情報をDeepSeekで扱うべきではない-台湾当局
  • 米英伊などもDeepSeek使用を警戒-企業では数百社がアクセス禁止に

台湾のデジタル発展部(デジタル発展省)は、全ての政府機関および重要なインフラサービスプロバイダーに対し、中国の人工知能(AI)スタートアップ、DeepSeek(ディープシーク)が開発した生成AIサービスの使用を禁止すると発表した。

31日の声明で、利用によって情報漏えいなどの「セキュリティー上の懸念が伴う」と表明。中国発祥であることを踏まえると、機密情報などをディープシークで扱うべきではないではないとし、「国家の情報セキュリティーを危険にさらす製品だ」と警告した。

ディープシークは1月、人間の推論方法を模倣できる新しいオープンソースAIモデルを発表。開発コストが低いとされ、ハードウエアへの巨額投資なしでも高度なAIアプリが開発できる可能性を示唆した。同社と同名の無料アプリは世界中で人気を博し、複数の国でダウンロード数トップに躍り出た。

しかし、同社が収集したデータやその他の情報が中国政府と共有される可能性があることや、サイバーセキュリティーへの影響を懸念する政府や企業が相次いでおり、ディープシークの成長を阻む障壁がすでに現れ始めている。

イタリアではプライバシー規制当局が同アプリをブロックしたほか、英国は自国民および企業に警告。米国防総省はアクセスを制限した。法律事務所を含む数百社の企業が、社員によるディープシークへのアクセスを禁止している。

原題:Taiwan Bars All Public Agencies From Using DeepSeek AI Services(抜粋)

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