タレントの中居正広さんと女性とのトラブルにフジテレビの社員が関与していたなどと週刊誌で報じられたことをめぐり、フジテレビの遠藤龍之介副会長が各社の取材に応じ「企業風土の改善が必要でかなり根源的な問題だと思わざるをえない」と述べました。
フジテレビの遠藤龍之介副会長は、23日に民放連=日本民間放送連盟の会長として定例会見を行った後、各社の取材に応じました。
この中で、今月17日に開かれたフジテレビの港浩一社長の会見が批判を受けていることについて「耳目を集める問題の会見だったことを考えると、フルオープンにしてテレビカメラを入れる必要があったと思う。非常にデリケートな問題で何を答えるかは非常に難しい部分はあったが、その中でも欠落していた部分があったのではないか」と述べました。
また、中居正広さんと女性とのトラブルは、2024年12月中旬ごろに週刊誌の記者の取材を受けて初めて知ったと説明し、その時の心境について「非常にショックを受けた」と明かしました。フジテレビがトラブルを把握したあとも1年半ほど中居さんを番組に出演させていたことについては、「情報が広がらないようにという理由があったのではないかと考えられるが、その理由が十分だったかどうかについても調査委員会でこれから調べられるのではないか」と述べました。
フジテレビの番組のコマーシャルを差し止める動きが広がっていることについては「どこまで広がっていくかまだ未知数だが、甚大な被害だと思う。一番問われているのはガバナンスの問題で、そういうことにノーを突きつけられているのが現状だ。この部分を立て直して、スポンサーやクライアントの信頼を獲得するのは容易ではないが、今大事にすべきことは会社へのダメージよりも信頼の再獲得だ」と述べました。
さらにフジテレビの副会長として反省する点を問われたのに対し、去年、ドジャースの大谷翔平選手の自宅を取材し批判を受けたことなどを挙げ「2024年は非常に悪い形でお騒がせすることが多かった。『フジテレビはちょっと傲慢なのではないか』という意見がネットでもあふれている中で、今回のことは単発で起きたことだが、背景にはそういうことがあり、企業風土の改善が必要なのではないか。かなり根源的な問題だと思わざるをえない」と述べました。
これに先立って行われた民放連の会長としての定例会見では「民放全体への不信感を招いている。フジテレビが速やかに第三者委員会に調査を依頼し、委員会の報告や提言を受け止めて信頼回復を進めることを期待している。民放連の立場としては、フジテレビに迅速な対応を求めたい」と述べました。